自然と共存するには |
アウトドアは自然について子供といっしょに考える絶好のチャンスです。最低限のマナーを守って自然と人のやさしいリズムをもちたいものです。アウトドアでの生活は普段の生活と違い、不自由なことも少なくなく、安全なはずのファミリーキャンプ場でも、急な天候の変化やケガなど、アウトドアで忘れてならないのが自然の厳しさです。気づかないところに危険が潜んでいますから、いつどんな危険な状態に遭遇するかもしれません。たえず対応できる余裕と準備が必要です。事故が起こる前にしっかり安全対策を施して下さい。しかし、自然の中では自分の安全は自分で守るしかないのです。 危険な状態に遭遇したり、困ったらどうすればいいでしょうか。そんなときこそ、お父さんに落ち着いてほしいのです。ここではアウトドアでのトラブルの防止と応急的な対処の仕方を伝授したいと思います。
Q1:アウトドアライフでのマナーとは
Q2:アクシデントで飲用水がなくなったら
Q3:クーラーのない時の食料の保存法は
Q4:行動食は何をもっていくの
Q5:できるだけ生活排水をすくなくする方法は
Q6:ゴミの正しい捨て方は
Q7:いちばん厄介な防虫対策は
Q8:快適に眠るには
Q9:トイレがない場合は
Q10:ものさしがなくても測定する方法は
Q11:雲の形から天気を予測するには
Q1:アウトドアライフでのマナーとは、
アウトドアだからといって特別のことはありません。常識で考えられるものばかりです。人に対することはもちろん、自然に対するマナーを重視し、最低つぎのことは注意して下さい。
○自然を大切に、自然にやさしく
@道なき道に乗り入れたり、痕跡を残す散策など自然を壊さないこと。
Aたき火は直接たかず、ブリキ缶等を利用すること。
B草木は摘みとらないで、カメラ等に収めること。
Cゴミは必ず持ち帰ること。
○キャンプは共同生活、他人にもやさしく
D夜遅くまで騒いだり、他人の迷惑になる騒音は慎むこと。
E深夜や早朝のエンジン音はひかえること。
Fトイレなどの共同施設を汚さず、きれいに使用すること。
Q2:アクシデントで飲用水がなくなったら、
心配することはありません。たいていの水は10分も沸騰させればなんとか飲めます。しかし、燃料の関係で沸騰させることができない場合は、応急措置として図のような簡易ろ過器を作り、ろ過するか、または塩素系の浄化剤を使って飲み水にします。塩素系の浄化剤では、ハラゾン・タブレットと呼ばれる錠剤が0.25グラムで水一リットルを浄化する能力を持ち、価格も安いので準備しておくと便利です。
Q3:クーラーのない時の食料の保存法は、
肉魚など腐りやすいものはすぐに調理し、保存するのが原則です。短期間であれば種類によって分けて冷たい流水の中か井戸水の中にビニール袋などに入れたり、深さ1〜1.5m以上の穴を掘って、底から30cmのところに横穴を設けて保存しておくといいでしょう。また、木かげなどの風通しのよい涼しいところで保管したり、地上5〜6mの高さの風通しのよい木に網袋をロープでつるす方法もあります。特に気をつけたいのは虫や動物の被害から遠ざけるために保存法を工夫することです。
Q4:行動食は何をもっていくの
アウトドアでの活動は、普段の生活に比べてかなり運動量が多くなります。行動食とは、ポケットからの栄養補給といわれ、行動しているときに食べる食事ですから、そのためバランスのとれた栄養をとることが重要です。行動食として適しているものは、カロリーの高い、チョコレート、あめ、ビスケット、チーズ、ソーセージなどがいいようです。登山などのアウトドア活動ではからだにエネルギーがなくなり、シャリバテ状態になることがあります。こんな時に、すぐにエネルギーになってくれる糖分を食べればいいということです。休憩のたびに少しずつ食べていけば、体力を維持することができ、シャリバテを防止することができます。
Q5:できるだけ生活排水をすくなくする方法は、
食器や調理用具をなるべく洗わないですむ料理を作ることが第一ですが、そうもいってはおれません。キャンプ場では河川が汚れる合成洗剤を使うことは避けて下さい。食器についた油汚れは、ロールペーパーや新聞紙などで油分をよく拭きとり、お湯を少し入れ油分を浮かしてから再度ロールペーパーで拭きます。フライパンやナベのがんこな汚れは、ロールペーパーなどで油分をよく拭きとった後で、水を入れて火にかけるとよく落ちます。
このように、洗剤を使わず生活排水をできるだけださずに心掛けることが大切です。できれば排水も専用のポリタンクを用意して持ちかえるようにしたいものです。
Q6:ゴミの正しい捨て方は、
すべてゴミは持ちかえることが基本です。燃えるものはカマドですべて燃やします。水気があれば枝木等でスノコを作りそれを通してから燃やします。もちろん、ビニール、プラスチック、あき缶類は分別して持ち返って下さい。穴を掘って土中にゴミを埋めるという方法は絶対にやめましょう。今はあくまで自然にやさしくが基本です。
Q7:いちばん厄介な防虫対策は、
虫に刺されない方法も大切ですが、まず虫を寄せ付けない方法を考えましょう。肌を清潔に保つことが基本です。特に蚊は汗の匂いが大好きです。また、柑橘系のオーディコロン等は虫が寄ってくるので使わない方がベターです。汗をかいたら拭き、さらに水で濡らしたタオルでからだを拭きましょう。この方法は手軽で効果が高いのです。虫よけのスプレーやローションは、肌に塗ってもひと汗かけばすぐに落ちるので一度塗ったからと安心してはいけません。何度も何度も塗る必要があります。 ノミや蚊はハッカの束をつるしたり、ハッカ油をひもにつけて首からつるしておくと近寄って来ません。 夜の食事の場合など、強い光源のランタンを一つ用意して下さい。虫は走光性を持っているので強い光の方へ群がりますから、テーブルの上の弱い光の方には被害が少なくなり、快適に食事ができます。また、テントには蚊取線香をたいておくと安心して過ごせれます。蚊取線香の代わりには、ヨモギの葉を燃やすと効果があります。 他にもタバコは小さな虫には有効です。吸殻をほぐして周囲にまくか、水に溶かしたニコチン液をまけば虫は近寄ってきません。また、スギの生木は、蛾が苦手なのでテントの周囲においておくと効果があります。また、帽子を工夫して、縁に細い端切れをつけるだけで虫が顔や首に寄ってこなくなります。
Q8:快適に眠るには、
まず、地面のゴツゴツした小石等を取り除いてなるべく平らにし、その上にフライシートをひけばグットです。小石等が多く平らにならない時は、エアーマットがあれば心配いりませんが、小枝やワラ等を敷きつめて平らにすることもできます。ワラは吸湿性、弾力性、保温性が抜群ですから最適です。また、家庭にある平らなうきわ等をエアーマットの代わりにしても快く眠れます。
Q9:トイレがない場合は、
問題なのは女の人、トイレの場所を決め30〜40cmの穴を掘っておきます。掘った土はキンカクシのように盛り上げて、園芸用のシャベルを添えておきます。周囲をタープや布で囲って簡易トイレの完成です。囲いがない場合、ポンチョにくるまって用を足すと便利です。
使用後は、使った紙と共に燃やして、少しずつ土をかけておきます。テント撤収後はしっかり土をかけて踏みならし、枝のついたスギの葉などを敷き詰めておくと匂い消しにもなります。
Q10:ものさしがなくても測定する方法は、
自分の身長や歩幅、手の長さによって簡易的に計測して、ほぼ正確に測ることができます。
Q11:雲の形から天気を予測するには
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