アウトドア必須、ロープワーク

  アウトドアライフにおいては、限られた道具と限られた材料を使って快適で創造的な生活を営なむためにロープワークは重要な技術です。昔の人は縄一本で橋をかけ、家をつくりました。人間の暮しの中で、火と並んでロープワークは男の証でした。ロープワークは、物を束ねる、吊す、動かす等のために開発され、更に強い結び、より確実な結び、扱い易い結びへと改良され、野山で、川で、湖で、海でそれぞれの生活に適した結びとして様々に発達したものです。ロープワークの基本は、「結びやすく、ほどけにくく、ほどきやすい」ことです。ここでは基本的なものを中心に紹介します。この機会に基本的な結びをマスターし、いつでもすぐにできるよう活用して下さい。
 結びの種類は250種とも三百種ともいわれていますが、簡単に結ぶことができ、意思をもって解かない限り解けなく、解くときには簡単なものが最良の結びです。ロープワークでは、何よりもまず、正しい結び方と適切な使用方法を身につける必要があります。自信を持って結ぶことができるように練習を積んでいきたいものです。
 結びの上達の秘決は、結び終わるまで左右の手の働きを混用しないこと、つまり、左手でロープを支え、右手で結び始めたら最後までそれを崩さないことです。結びの途中で持ち替えると、形が崩れたり、順序が狂ったりして完結できなくなってしまいます。また、身近にある捲りあわされたロープはほとんどが左捲りで、右手で結ぶ場合に結び易くしてあります。このロープの「くせ」を常に頭に置き、そのくせをうまく利用することがポイントです。

●結びこぶを作る結び

1,止め結び                                                                U1.jpg (9094 バイト)
 止め結びは、裁縫で糸を結ぶ結び方です。縫いはじめで糸のはしを人指ゆびと親指でつまみ、くるくるっと糸をからめて玉を作り、縫い終わりでは針に糸を二、三回巻つけ、針を引き抜いて玉止めを作ります。ロープで止め結びを作る場合は指先でくるくるっというわけにはいかないので図9のようにします。
 (1)は止め結び、(2)は三重止め結びと名付けられ、一見別の結びのように見えますが基本的には同じものです。  止め結びは、多くの結びが生まれるもととなったもので結びの基本形とされています。止め結びが基本となってほかの結び方と組み合わせたり、この結びを変化させたり、しばしば応用される結び方です。しかし、この結びは強く締まった場合には解けなくなることがあるので注意しなければなりません。

 

 

2,引き解け結び(引き解き結び)  
   
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引き解け結びは、止め結びを解き易くした結びです。この結びは、使用中の結びが第三者によって解かれるという危険や、使用者が誤って解いてしまうという危険を胞んでいることを理解しておかなければなりません。図2のような、この結びは、くさり結びや輪結びに応用されています。

 

 

 

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3,8の字結び
 8の字結びは、止め結びと並んですべての結びの基本となる結びです。使用後に解き易い結びです。下図のように滑車を使った荷揚げ(荷降し)作業等の場合において、滑車からロープが抜け落ちるのを防ぐために、ロープの中間部の適当な位置にこの結びを作っておきます。作業中常に力が掛かる部分なので、八の字結び(1)か、八の字結びを発展させた仲仕結び(2)を結んでおけば、使用後に容易に解くことができます。                       

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●二本のロープを継ぐ結び U7.jpg (10218 バイト)

1,本結び
 ロープ等を継ぐ一般的な結びで、日常生活の中でも物を縛るなどしばしば使われています。アウトドアを楽しむためにはぜひ覚えてもらいたい結びの一つです。  右図の(c)を結ぶ為の交差(a)と(e)に至る(d)の交差が逆になっていることに注意して結んでください。(d)の交差が(a)同じ向きになった場合、完成した結びは「縦結び」となり、十分な強さを備えていない危険な結びになってしまいます。また、本結びを引き解けの形にすると蝶結びになります。

 

 

 

 

U8.gif (35307 バイト)2,一重継ぎ(二重継ぎ)  
  太さが異なる二本のロープを継ぐ場合に優れた効果を発揮する結びです。太さが異なる二本のロープを本結びでつぐと、細い方のロープが滑って解けてしまうので大変危険です。この結びはそれを解決し,更に、同じ太さのロープの場合で、強い力が掛かる状態で使用した場合でも容易に解くことができる結びです。

3,てぐす結び   
 表面が滑らかで滑り易いロープ等を継ぐ結びです。漁業の専門家も使う結びの一つで大物を狙う場合の、より確実な結びになります。

 

 

 

 

 

 

 

 



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