アウトドア用品の調達

 最近では、素材開発や使い勝手を考えた細かい改良がなされるようになってアウトドア用品が充実し、一方では何も持っていく必要がないくらいに設備のいいキャンプ場もたくさんできてきました。そんななかで、あふれかえった物の中から自分にあったアウトドア用品を選ぶのは至難の技です。
 まずは、キャンプ場に備えつけの道具を利用するとか、レンタルショップなどで借りればすむことです。一度アウトドアライフを体験すれば、道具の使い方や、持っていて便利な用品といったものが少しずつわかってきます。焦らずゆっくり自分のアウトドアライフのスタイルに合った便利なものや用品がわかってから、十分家族で話し合って購入すればいいのです。別表のアウトドア用品チェックリストを参考に用品の把握をして下さい。無駄な経費をかげず快適に楽しむために、家庭にある道具が何が活用できるかも考えてみましょう。お金をかけないでもアウトドアライフは十分楽しめます。そこが知恵のだしどころです。
 道具に高性能を求め過ぎるより創意工夫の技と知恵を磨くことがポイントです。「
何が必要かではなく、何が必要でないか」この選択がキャンプをスマートにします。必要なものを最小限持っていくことこそ最大のポイントなのです。そして、快適なアウトドアライフを過ごすために、慣れるまではチェックリストなどを利用して忘れ物対策を忘れないようにして下さい。

1,作業道具  
自宅にある刃物は、砥石を買ってきて研いでみましょう。刃物の切れ方を子供といっしょに学ぶのもいいものです。また、ナイフ一つあれば作業はもちろん生活も遊びも万能です。アウトドアマンは必ず自慢のナイフを腰に下げているのをみたことがあると思います。優れものは多機能がポイント。
五得ナイフとか、十得ナイフとよばれているものです。作業にはフォールディングナイフが便利です。

2,保健・安全・衛生  
自宅にある救急箱を点検し、アウトドア活動で予測される擦り傷、切り傷など最低限必要なファーストエイド用品を持っていきましょう。虫刺されややけど、止血用品も必要です。また、ビニール製のゴミ袋は、ごみの収納だけでなく使い勝手もよく重宝します。

3,明かり  Y1.jpg (5201 バイト)
明かりといってもローソクから携帯発電機による電球まであります。しかし、できるだけ自然の明かりを楽しみたいものです。明かりを工夫するのもお父さんの評価をあげる一つの手段です。右図のように生ビール缶を利用してローソクを入れるだけでも工夫できます。やはり、欲しいのは左図の
ランタン。種類は多いのですが選択のポイントは他の用品と燃料が共通のものです。

4,運搬  
道具などの運搬道具は既製品を購入するだけではなく、お母さんの手を借りて、いっしょに残り布でリュックをつくるとか。家庭にある段ボール箱等を活用するなど準備段階からアウトドアの楽しみ方を考えてみましょう。購入するなら
ディパックはコンパクトなサイズながら多くのものが収納できるので持っていたい一つです。また、近年ホームセンターなどで収納用具が安価で数多く市販されています。小型のタックルボックスから大型のプラスチックケースまでいろいろなものをその中にパッキングし、システム化すると大変便利です。

5,衣類  
防寒のためにの高価なダウンジャンパーより、家庭にある衣類で重ね着をしましょう。皮膚を寒さから守るためには空気の層を多く作ることが最適です。防寒ウェアの基本は下着と重ね着です。なにより
重ね着は温度調整が安易にできます。  しかし、いざという時に役に立つのがアウトドアウェアです。ある程度の気象の変化に対応でき、なにかと不便の多いアウトドアフィールドで、その不便さを感じさせない配慮がされています。靴は用途と活動するフィールドで選ぶのがポイントです。最近では軽量で足になじみやすいトレッキングシューズに人気があります。また、アウトドアではバンダナと軍手は必需品、必ずポケットに備えておきたいものです。

6,料理用具  
Y2.jpg (6859 バイト)台所にある使い古しを最大限利用することを考えて下さい。コッフェルやキャンピングバーナーセットがなくても野外で炊事はできます。火吹き竹を作って、煙で涙を流しながら炊事をするのもアウトドアライフのよいところです。食器や箸は、竹や木でつくり自然の草木の匂いを感じながら食事をするのもサバイバル、工夫すれば道具がなくても調理はできるものです。  しかし、調理道具をひとまとめにした左図のような
コッフェル(クッカー)があれば重宝します。基本的な人数分の皿と深皿、収納時に取っ手がとれる鍋、フライパン、ポットなどがコンパクトに収納されていて便利でありがたいものです。選択のポイントは素材のほか、使用後の手入れが楽なものがベストです。

7,住居  
何をおいても手に入れたいのがテントです。しかし、テントは施設や各種団体、市町村等で貸出をしているので、それを借用すれば安価に借りられます。また、夏場ではテントがなくても農業用のビニールシート等を利用してもテント作りができます。昔使っていた蚊帳があれば夏は快適に過ごすことができます。  テントを購入する場合、品質よりも実用性を重視したほうが賢明です。そして、どれくらいコンパクトになるか、「
たたんで小さく、広げて大きく」、これが選択のポイントです。また、フライシートも便利でテントの快適性をアップし、その効果はバツグンです。  立木を使ってハンモックをつくり空間に寝ると、有害動物から身を守こともできます。